loader image
PR

自閉スペクトラム症(ASD)のパニック対応のはなし。【実践】

Support / 支援
Support / 支援Intervention / 療育支援Approach of ASD / ASDの支援・対処法ASD / 自閉スペクトラム症
この記事は約4分で読めます。
こんな人にオススメ!

・ASDのパニックについて知りたい人
・ASDのパニック対応について知りたい人

Listen by AI Voice

AD




子どもたちにダミ声で「どこでもドア~~~~」って言ったら

「汚いドラえもんがいる!」

って言われました。

ひつじぃです。

はじめに

今回は短い記事になりますが、1つの独立した記事にしたいと強く思うほどに大切な内容となります。

パニックは自己コントロールが効かない、非常にしんどい状態です。

一人でも多く、パニック対応についての正しい知識を身につけてもらえたら幸いです。

正しい知識でパニックをやっつけよう!

パニックについての基礎知識

基礎知識編にて説明しています。こちらをご覧ください。

パニックへの対応

今回の記事で一番大事な項目になります。

家庭・支援現場・教育現場、どの場所でも対応は変わりません。

パニックに対しては、3ステップで対応を行います。

  • STEP1
    安全確保

    パニック状態が発生したら、まず本人・周囲の安全確保を行います。
    本人は自身のコントロールができない状態ですし、自傷も考えられるため、徹底して安全確保を行います。

    この際に大事なことは、「本人への刺激を最小限にする」ということです。
    声掛けや身体接触は行わず、パニックが収まるまで離れて見守ります。

    この時の対応が、パニックのしんどさと長さを決めてしまいますので、徹底します。

  • STEP2
    収まるまで待つ

    パニックは多くの場合、数分から数十分で収まります。

    安全確保を行いながら、しっかりと待ちます。

  • STEP3
    落ち着いたら声をかけ、話を聞きながら原因を考える

    パニックが収まったら、まず最初に「頑張ったね」「しんどかったね」と声をかけてあげてください。

    本人は、自身がコントロール不能になるほどのストレスと闘い、大きなエネルギーを消費して勝利したのです。
    ここで周りからの労いの声掛けがあるかどうかで、次回のパニックにおける本人の安心感が全く変わってきます。

    パニック直後は興奮状態にあることも多いため、時間をかけて完全に落ち着いたら話を聞きます。
    原因がわからない場合は、その後に備えて本人と原因を考えても良いと思います。

ここまでが、パニックの対応になります。

特に行ってはならないことは、STEP1とSTEP2で「抱きしめる」「パニックの原因を聞く」等、刺激を与えてしまうことです。
パニックはどんどん長くなり、よりしんどいものとなってしまいます。

そして忘れてはならない一番の対応は、パニックが起きないようにすることです。
パニックの原因を探りその状況をどう回避するかを本人と考えることで、「予測して回避する」ということが可能になります。
そうすると、本人も周りもラクになりますし、精神の安定に繋がることから少々のことではパニックを起こさなくなってきます。

保護者の方へ

ご家庭でのパニックに対し、上記の通りに接するというのは理想論だと感じられるかもしれません。特にお出かけ先でのパニックともなれば、周囲の理解のない目が厳しく突き刺さることもあります。
しかし、パニックは正しい対応を繰り返すことで和らいでいきます。そして何より本人が一番辛いのです。
始めは家庭内だけでも良いですので、どうかしっかりと離れて見守ってあげてもらえますと、うれしく思います。その後の本人の安心に直結し、成長への大きな一歩となります。

教育・支援関係者の方へ

教育・支援現場でのパニックでは、本人の安全確保ももちろんですが、周りの子への安全確保も大切になってきます。そして、この「安全確保」は物理的なものにとどまらず、精神的な「安全確保」も含んでいます

いつも仲よく遊んでいる友達が、急に暴れだしてしまったら。攻撃してきたら。それはそれはびっくりすることだと思います。ショックを受けてしまう子も少なくありません。

大人が二人いるのであれば、一人は本人の見守りと安全確保、もう一人は周囲の子の安全確保と心のケアに回るべきです。こうした対応にも、日頃から知識を学んでいるか、情報共有をしているかといった「大人の努力」が試されてきます。

おわりに

パニック対応はとても大切です。

街中でパニックを起こしている子に通りすがった人が話しかけていたり、パニックをわがままと勘違いしていたりと、負の連鎖がよく見られます。

正しい知識は、すべての人に生きやすい時間を作ります。

一人でも多くの人に、正しいパニック対応を知ってほしい、そう願います。

それではまたお逢いしましょう。

教育・支援関係者は必ず身につけよう!

保護者相談のご紹介

【発達障害・学習障害のお子様がいるご家庭の保護者相談】

発達障害・学習障害のご家庭への、保護者相談を行っています。

通常の育児と同じく、発達障害・学習障害をお持ちのお子様との生活は、キラキラしたものばかりではありません。

「傷ついた人は間に合わせの包帯が必ずしも清潔であることを要求しない」

三島由紀夫の言葉ですが、この言葉の通り、多くの本に書かれている「理想の理論」は時に全く役に立ちません。

現実の生活に基づいた、現実的なそれでいて明るい未来が見える支援を常に心に置いています。

是非お困りごとをお聞かせください。

※初回はクーポンにて大幅割引ができますので、是非ご利用ください。詳細はバナーから。


記事は参考になりましたか?
  • ✓ 参考になった 
  • ✕ 参考にならなかった 

コメント

お願い

記事に誤植・誤り等がございましたら、各記事のコメントからご連絡いただけますと幸いです。

今日もお読みいただきありがとうございました!

AD