・算数障害(ディスカリキュア)の支援・対処法について知りたい人
・数をうまく読めなくて困っている人
・算数の教材を探している人

駅でちびっこが「しゃんばんでぐち~」ってはしゃいでたので
ニヤニヤしながら「おじさんが案内してあげるよ人生の三番出口…」ってぼそっと言ったら
隣りにいた嫁さんに怒られました。
それでもちびっこはかわいい。おじさんはキモチワルイ。
どうも、ひつじぃです。
はじめに
「10、20、30までの数を数えられない」というお困りごとへの具体的なアプローチです。
「数がうまく読めない」基礎編はこちら。必ず最初に見てください。
算数障害の基礎はこちら。
それではいってみよー!

10より大きい数は難しいよね…。
対応単元
小学校1年生「10までの数」
小学校1年生「10より大きい数」
支援・対処法
10までの数(数詞と数字の一致)
すごろく
1つ目の工夫は、すごろくです。サイコロは半具体物の「目」が使われており、数処理の習得に使えます。
しかし、数処理が習得できていない段階で、サイコロの目を見ても意味がありません。
そこで、このようなサイコロを作ります。

そしてすごろくです。

※ご自由に印刷してお使いください。後日といろプリントにて、レイアウトを整えたものがアップロードされます。
このサイコロの意図は、
・スモールステップで数処理を習得する
・具体物と数字の間に「半具体物(数えるための便宜上のモノ。この場合黒マル)」を挟み、習得しやすくする
の2点です。
すごろくの意図は、
・具体的操作と数詞を連動させる
です。
まず、一気に沢山の数を習得することは難しいため、1から「2つずつ」習得を目指します。
その過程で、「りんご」→「黒マル」→「数字」という流れで確認ができ、「出る面は違うけど同じ読み方をするものがある」と認識してくれたら狙い通りです。
使い方としては、すごろくをする際に使用し、本人にも「1と2しかないよ」と教えてしまって良いと思います。
その上で、出た目が「1」なのか「2」なのか、「りんご・黒丸を数える」「数字を読む」ということをしてください。
最初は間違いがないように、一緒に数え・読んでください。
答えてもらう、は習得ができてからの復習で行ってください。
このサイコロを使用しての失敗は、「間違いを恐れて当てずっぽうに数え・読む」ことです。
20までの数を数える(10を基本にして読む)
11からの数は、少し難易度が上がります。
理由は、「現実的に目にして数える機会が少ない」からです。
2桁になることから、「10を基準にして読む」ことに重点を置きます。
20玉そろばん
20玉そろばんというものがあります。この学習に最適です。


100玉のものなどありますが、できるかぎり20玉のものを使用してください。
たくさん玉があると注意がそれたり、混乱を招きます。
【20玉そろばんの遊び方】
① そろばんの玉を向かって右に集めておく。
② そろばんの上の段の玉を指さしながら「イチ」から順に一緒に数え、玉を左に移動させる。
③ 11~20までの数を数えながら、下の段の玉を左に移動させる。作業の途中で「はいストップ!カードタイム!」と伝えて作業を止め、今数えていた数のカードを取ってもらう。

※ご自由に印刷してお使いください。後日といろプリントにて、レイアウトを整えたものがアップロードされます。
一通りそろばんの玉(具体物)と数詞が一致するようになったら、今度は数字と数詞の一致を試します。
【カードの遊び方】
① カードを11から20まで順に並べてもらいます。
② 一部のカードをひっくり返します。
③ひっくり返したカードの数字を言って、カードをもとに戻して確認します。
30までの数を数える(数字の構造を理解する)
30までの数は、もはや暗記では難しくなります。
数字の表記の構造を理解することで、30より大きい数も正しく読めるようになります。
すごろく
数字の表記の構造に重点を置いたすごろくです。

※ご自由に印刷してお使いください。後日といろプリントにて、レイアウトを整えたものがアップロードされます。
① スタートからゴールまで、順にマス目に数字を書いてもらいます(確認することが目的なので、薄く数字が書いてあります)。
② 通常のサイコロを使い、すごろくゲームをします。この際、1つ山を超えたらシールやコインなどのプレゼントを渡します。
③ 「山の高いところにある数字にはどんな共通点があるか(=5、6が含まれている)」「2つ目の山と3つ目の山はどう違うか(=2桁目の数が違う)」などの質問をし、「数の表記の構造」に気づいてもらいます。
大事なのは「数の表記の構造」を理解することです。
「2つ目の山と3つ目の山がこういう形で違うなら、4つ目の山はこうなるはず!」と予想ができたらもうゴールです。
おわりに
さて、今回は数処理の30までの数に関して見ていきました。
要点は「楽しく数字と数詞と具体物を一致させる」「楽しく数の表記の仕組みを知る」ですので、色々と応用できると思います。
さて次回は、「100、1000といった大きな数の読み書き」を量・桁のシステムからアプローチする方法についてご紹介します。
それではまたお逢いしましょう。
みかんならいくらでも数えられるぜ!!
【発達障害・学習障害のお子様がいるご家庭の保護者相談】
発達障害・学習障害のご家庭への、保護者相談を行っています。
通常の育児と同じく、発達障害・学習障害をお持ちのお子様との生活は、キラキラしたものばかりではありません。
「傷ついた人は間に合わせの包帯が必ずしも清潔であることを要求しない」
三島由紀夫の言葉ですが、この言葉の通り、多くの本に書かれている「理想の理論」は時に全く役に立ちません。
現実の生活に基づいた、現実的なそれでいて明るい未来が見える支援を常に心に置いています。
是非お困りごとをお聞かせください。
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